
誰の手からも出る「赤外線」で
東京電機大学の町好雄教授が気功と遠赤外線の関係について発表された記事があります。
手かざしで病気を治す気功は手のひらから出る赤外線の威力を実験で判明
町 好雄
東京電機大学教授
手をかざして気を送るとひどい肩こりが軽快
中国で生まれた健康法に「気功」があります。気功は、太極拳に代表される体を動かす武術気功としての硬気功と、医療気功としての軟気功とに大別されます。この軟気功は、さらに外気功と内気功の二つに分かれます。
外気功は、気功師と呼ばれる気を調節する民間の医師によって病気の治療に用いられ、内気功は、自分の体にある気を錬磨することで健康維持に利用されています。どちらも腹式呼吸を基礎とする健康法ですが、東洋医学でいうところの気が症状を取るのだ、といわれてきました。
確かに気功師は、こりや痛みのある場所に手をかざして気を出す動作をします。それは見てわかるのですが、気なるものは見えません。そこで私は、機械を使って気の正体を突き止めてみようと考えました。日本で気功ブームが始まる以前のことです。
私は、気の正体が遠赤外線の中に隠されているのではないかという仮説を立てました。人間は誰でも、遠赤外線に相当する10ミクロンの波長の電磁波を全身から出しています。
内気功を行うと、全身の気の流れがよくなり(血流がよくなる)、体の不調が改善されます。自分で気の流れが改善できない病気の場合は、他人からの気(外気)を受けることで改善されます。そして、気は一般に手から放出されているのではないかと考えました。
早速サーモグラフィーという、体の表面の温度を測定して画像化する機械で、気功師の手の温度を調べてみました。この機械を使うと体温が高い場所は赤く、低い場所は青く映るので、体温の変化がすぐにわかります。
気功師に気を出してくれるように頼むと手の温度が明らかに上がり、中止を求めると温度が除々に下がってくる様子が、画像の色の変化によって認められました。
次に、遠赤外線の電磁波を測定するセンサー(感知器)を使って実験をしてみました。まず、気功師が手のひらの労宮というツボ(中指の付け根から指幅3本分まっすぐ下がったところにある)をセンサーにかざして気を出すと、遠赤外線の強度を示す線の上に気の信号と考えられる波が現れ、気を止めると波が平らになる様子がグラフに記録されました。
気を出しているときに、センサーと手のひらの間にダンボールの板を置いてさえぎってみると、遠赤外線の強度を示す信号の波が低下しました。この実験から、気の正体は遠赤外線に含まれる一種の信号であり、ダンボールを透過しないぐらいの弱いものであることが明確になりました。
その後、気功による治療効果を解明する実験も行っています。肩こりがひどい女性の肩に、日本人の気功師が手をかざして気を送ったときの変化のぐあいを、サーモグラフィーで調べたのです。画面に女性の上半身と手が映るようにカメラを設定しました。
最初は、女性の体とそこにかざされた気功師の手が青く映っていました。つまり、治療をする側もされる側も、体の一部だけ温度が上がることはなかったのです。ところが、気功師に気を送るように合図すると、画面に映る女性の首すじや肩が黄色から赤に変わってきました。気功師の手も同様の変化を見せました。そして、肩に気を受けただけであるにもかかわらず、女性の手も、手のひらの中央部から除々に温度の上がってきたことが、画像で認められました。
実験終了後、女性は「肩こりがらくになった」と語っています。
気功による温度変化
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