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●クラシック音楽の効用
クラシックに限らず、基本的には歌謡曲でもフォークソングでもロックでも、その人の好きな曲が一番のセラピーとも言えるのですが、「リラックスする」ということに関してほどよく万人に共通した音楽がクラシック音楽です。歌詞を追って聴く必要もなく、いつかどこかで耳にしたことのある旋律が、受け入れやすく安心感をさそうのでしょう。中でもモーツァルトの音楽は楽曲形式やシンプルなハーモニー、聴きやすさから、多くの人たちに音楽療法で利用されているようです。名曲と語り継がれる他のたくさんの曲も、その旋律やリズム、テンポに音楽家独自の特徴があり、いろいろな場面で相応しい治療効果をあらわしているのです。最近ではモーツァルトの旋律を使って、日本酒の醸造やトマト等野菜の栽増、人間の細胞活性に対する研究までも行われてきているようです。
●音楽と脳波の変化
手前部分がベータ波、赤茶色のラインの部分がアルファ波、その奥がシータ波、デルタ波の範囲を示しています。
音楽を聴く前は、ベータ〜デルタまで全部の脳波がたくさん出ていますが(データ@)、音楽を聴き始めるとすぐにベータ波が鎮静され、8分を過ぎる頃になると、アルファ波が頻繁に出現しているのが分かります。(データA)
(実験位相音源:アイソトニック・サウンド「水」〜Water)
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| @聴きはじめ〜3分経過 |
A8分〜10分後 |
| β(ベータ)波 |
14〜30Hz |
通常に起きて思考や活動をしている状態 |
| α(アルファ)波 |
8〜14Hz |
心身ともにリラックスしている状態 |
| θ(シータ)波 |
4〜8Hz |
まどろみ、入眠時、または覚醒時の状態 |
| δ(デルタ)波 |
0.4〜4Hz |
無意識、完全に眠っている状態 |
*環境&ヒーリング音楽等でよく紹介される言葉「α波」は、人間の脳波の一種で、精神的に安定し心身ともにリラックスしている快適な状態の時に現れるとされているもの。リラックスすることで緊張を解くと同時に、思考力、集中力も活性化されます。瞑想時やイメージ・トレーニング、脳力開発などにも重要な役割をします。
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●音楽聴取時の身体的変化
下のグラフは、心療内科医牧野真理子先生がうつ病患者に対し、リラクセーション音楽を聞かせた時と聞かせない時の身体の変化を調べた実験のデータです。その結果、人間の身体は音楽に即座に反応することが分かります。音楽聴取時は、皮膚温上昇・筋電位低下が見られ、10分の休憩で音楽を止めると、逆の反応を示します。皮膚温は血液の循環がよくなると上昇し、筋電位は筋肉が凝った状態のときに高い値となります。したがって、音楽を聴くと人間の身体は明らかにリラックス反応を示すことが分かります。

●心と身体に必要な「リラックス
「リラックス」とは、心も身体もストレスを感じることなく安心していられる状態のことです。誰でも緊張状態よりリラックスしているほうが好ましいと思うのは言うまでもないと思いますが、医学的に「リラックス」はとても重要な意味をもっています。たとえばリラックスしでいるときには、自律神経系の副交感神経が優位に働きます。具体的には、精神的にイライラや不安感がない状態です。身体的には、おいしく食事ができるように消化酵素が適度に分泌され、自然に眠りがとれ、緊張による肩こりや頭痛も軽減、血圧や呼吸も安定している状態などのことです。
リラックスした状態が保たれることは、換言すれば健康維持と同じです。健康で毎日を過ごせることは、Qualityof
lifeの基本です。人生を楽しめる人はリラックスの達人であるとも言えるでしょう。
医学博士・心身医学会認定医
牧野真理子
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